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Gmail POP受信機能廃止:国内レンタルサーバー各社の対応まとめ

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はじめに

2026年1月、GmailのPOP受信機能(Mail Fetcher)とGmailify機能が廃止されます。独自ドメインメールをGmailで一元管理していたユーザーは代替手段への移行が必須となります。

本記事では、国内主要ホスティング事業者の対応状況を調査し、ロリポップ・バリュードメイン・エックスサーバーの3社が公式対応を発表している一方、お名前.com・ConoHa・さくらインターネットなど半数以上の事業者はまだ公式告知を出していない状況をまとめました。

Googleが発表した変更の全容

廃止される2つの機能

2025年9月30日、Googleは公式ヘルプページで2つの機能の終了を発表しました。

  1. Gmailify機能
    • 2016年に導入されたサービス
    • Yahoo!やOutlookなど外部メールにGmailの高度なスパム対策やカテゴリ分け機能を適用できた
  2. 「他のアカウントのメールを確認」機能(Mail Fetcher/POP受信)
    • ブラウザ版Gmailが外部サーバーからPOPプロトコルでメールを取得する機能

重要なポイント

  • 外部メールソフトからGmailを受信する機能は継続されます
  • 廃止されるのは「Gmailが外部サーバーからメールを取り込む」方向のみ
  • 既に同期済みのメールはGmail内に残り、削除されることはありません
  • 変更理由:「最も安全で最新のオプションを提供するため」(Google公式)
  • 背景:暗号化やOAuth 2.0認証に対応していないPOPプロトコルのセキュリティ懸念

公式対応を発表した3社の詳細

1. ロリポップ:最も充実した情報提供とキャンペーン

GMOペパボが運営するロリポップは2025年10月31日に詳細な告知ページを公開し、最も包括的な対応を行っています。

提示している4つの代替策(優先度順)

  1. Google Workspaceへの移行
  2. Gmailへの自動転送設定
  3. メールソフト(Outlook/Thunderbird等)への移行
  4. ロリポップWebメーラーの利用

キャンペーン情報

  • Google Workspace 3ヶ月分無料キャンペーン
  • ムームードメイン経由での申込みで通常価格の25%OFF
  • 期間:2025年6月30日まで
  • ムームードメインで取得したドメインはDNS設定不要で自動連携可能

注意喚起

転送設定については「多量のメール転送時にGmail側で迷惑メール判定されブロックされる可能性」という注意点も併記されています。


2. バリュードメイン:詳細な技術解説記事を提供

GMO DigiRockが運営するバリュードメインは2025年11月26日に重要告知を公開

強み

「バリューノート」というメディアサイトで詳細な移行ガイド記事を提供:

  • POPとIMAPの違い解説
  • PC・iOS・Android別のIMAP設定手順
  • バックアップ方法
  • よくある質問

推奨する5つの代替策

  1. IMAP接続への移行(最も詳しく説明)
  2. Gmailへの自動転送設定
  3. Outlook/Thunderbirdなどのメールソフト移行
  4. モバイル版GmailアプリでのIMAP接続
  5. Google Workspace導入

キャンペーン

Gmail POP廃止に特化したキャンペーンは実施していませんが、コアサーバーV2とドメイン同時契約でドメイン永久無料特典があります。

3. エックスサーバー:マニュアル内に注意事項を追記

国内シェアトップクラスのエックスサーバーは、Gmailマニュアルページに終了告知を追記する形で対応。

対応内容

  • 「2025年12月31日をもってサポートが終了」と記載
  • 転送設定とGoogle Workspace利用を代替策として案内
  • 専用の告知ページは設けていない
  • 法人向けサービス「XServerビジネス」でも同様の注記を追加済み
  • スタードメイン(2025年10月にエックスサーバーへサービス移管)も同様にマニュアル内で注意喚起

公式対応が確認できない事業者の状況

お名前.com:国内最大手だが告知なし

GMOインターネットグループの主力サービスであるお名前.comでは、2025年12月5日時点で公式アナウンスが確認できませんでした

  • 従来のGmail設定マニュアル(POP形式含む)は継続提供中
  • Google Workspaceの設定ガイドはヘルプページで提供
  • 今回の仕様変更に特化した案内や移行推奨は見当たらない

さくらインターネット:対応検討中と回答

老舗のさくらインターネットは、マニュアルページの冒頭に注意事項を追記しています。

対応内容

  • 「2026年1月よりGmailでのPOP方式によるメール受信機能の提供を終了する旨が発表されています」と明記
  • Gmailアプリ版(IMAP方式)への切り替えを推奨
  • ユーザーからの問い合わせに対しては「対応方法が決まり次第、あらためてご案内させていただきます」と回答

その他の事業者

以下の事業者はいずれも公式アナウンスを確認できませんでした

  • ConoHa
  • mixhost
  • カラフルボックス
  • ヘテムル

既存のGmail POP設定マニュアルが従来のまま存在している状況で、転送設定機能やWebメール機能は各社とも提供済みのため技術的な代替手段は存在しますが、ユーザーへの積極的な案内は行われていません。

代替策の比較と選択ガイド

5つの選択肢の比較表

代替策費用メリットデメリットGoogle Workspace月額680円〜/ユーザーブラウザ版Gmailで独自ドメイン継続利用、全機能利用可有料、管理者設定が必要Gmailアプリ(IMAP)無料スマホで継続利用可、設定も比較的容易ブラウザ版との同期不可メールソフト移行無料Thunderbird等無料ソフトで複数アカウント管理可Gmail独自機能が使えない自動転送設定無料Gmail受信トレイで確認可、設定が簡単迷惑メール判定リスク、返信時の差出人に注意各社Webメーラー無料サーバー提供機能で完結操作感がGmailと異なる

用途別おすすめ

ビジネス用途で信頼性を重視する場合

→ Google Workspace が最適

  • 独自ドメインでGmailの全機能(高度なスパムフィルタ、検索、カテゴリ分け等)を継続利用可能
  • 30GBのストレージやGoogle Driveとの連携も含まれる
  • ムームードメインのキャンペーン(2025年6月末まで)を利用すれば初期コストを抑えられる

コストをかけたくない個人ユーザー

→ Gmailアプリ(IMAP接続)への移行が現実的

  • スマートフォンやタブレットのGmailアプリでは引き続きIMAP接続で外部メールを受信可能
  • 使い慣れたインターフェースを維持できる
  • 注意:ブラウザ版Gmailへの同期は行われない

PCメインで複数アカウントを管理したい場合

→ Thunderbirdなどのメールソフトが有力

  • 無料で利用可能
  • IMAP/POP経由で複数アカウントを統合管理可能
  • 注意:Gmailの高度な検索機能やスパムフィルタは使えなくなる

移行作業のスケジュールと注意点

推奨スケジュール

移行作業は2025年中の完了を強く推奨します。

  • 年末年始の繁忙期にメール環境が不安定になるリスクを避けるため
  • 遅くとも2025年11月中には新しい環境でのテスト運用を開始すべき

移行時の注意点

1. 過去メールのバックアップ

  • Gmail上の既存メールは削除されない
  • 万一に備えてGoogle Takeoutでエクスポートしておくと安心

2. 自動転送を選択する場合

  • Gmailの送信者ガイドラインを転送元サーバーが満たしているか確認が必要
  • 満たしていない場合は受信拒否される可能性あり

結論

今回の調査で明らかになったのは、事業者間で対応の温度差が大きいという現実です。

  • ロリポップやバリュードメインは詳細なガイドとキャンペーンを展開
  • お名前.comやConoHaなど大手でも公式告知がない状況が続いている

ユーザーとしてすべきこと

  1. 自身が利用しているサービスの公式サイトを定期的にチェック
  2. 事業者の対応を待たずに自主的な移行計画を立てる
  3. 技術的には各社ともIMAP接続や転送設定、Webメールといった代替手段を既に提供
  4. Google Workspaceという根本的解決策も存在

2026年1月の期限まで約1ヶ月と迫っている今、早急な対応が求められます。

参考文献・引用元一覧

Google公式

  1. Gmail の Gmailify と POP の今後の変更について – Gmail ヘルプ
  2. Learn about upcoming changes to Gmailify & POP in Gmail – Gmail Help(英語版)

国内レンタルサーバー・ドメイン事業者

  1. ロリポップ – 2026年1月以降のGmailの仕様変更に伴うメール利用に関してのご案内
  2. バリュードメイン – 【重要】Gmail仕様変更に伴う外部メール取り込み機能の廃止について(2026年1月以降)
  3. エックスサーバー – Gmailでのメール設定
  4. さくらインターネット – Gmail(ブラウザ版)の設定をしたい | さくらのサポート情報

  1. Gmail to End POP3 and Gmailify Support in January 2026 – Jetstream
  2. Gmail users, watch out! These 2 features are being killed next year | PCWorld
  3. Google Is Ending Gmailify and POP Support – Slashdot
  4. 【重要訂正あり:2026年1月終了】GmailのPOPフェッチ廃止!外部メール運用を安定させるための最重要ガイド – ビューローみかみ
  5. Gmail の POP サポート終了への対策ガイド。企業が検討すべきポイントを解説 – 株式会社TSクラウド
  6. 2026年1月Gmailで独自ドメインメールPOP受信とGmailify廃止へ。対象者と対策を解説 – Webst8
  7. GmailのPOP終了に伴いIMAPに切り替えようとした話【さくらインターネット環境】
  8. Google Kills Gmail POP Checkmail & Gmailify in 2026 – Technology Org
  9. Gmail is ending POP3 import and Gmailify support – FindArticles
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